のブランドに関して興味深い記事がありました。
金融グループとしては世界最大の米シティグループ
が、そのブランド戦略を見直し中だそうです。
Just ‘Citi’ as the Brand,
and a Folded Umbrella
↑記事のタイトル
・傘下にあるビジネス(銀行、投資銀行、プライベート
バンク、カードなど)すべてのブランドを、『シティ』に
統一
・赤い傘マーク(下図)の使用中止

・新しいロゴはまだ未確定だが(記事自体がまだ観
測記事)、下の写真のビルの上に掲げられているマ
ークになり、tを挟んだ二つのiの文字からかかってい
る赤い傘のような部分を、ビジネスによって色を変え
る*
(NYtimesより)

*余談ですが、意図的かどうかは不明ですが、住友グループは
このやり方だそうです。井桁のマークの色が企業によって違うの
です。義兄が昔教えてくれました。HPで住友グループの企業を
見てみると、 井桁のカラーが異なっていて、面白いです。
同じグループ内であっても、コーポレートカラーを変えることで、
決してグループ右倣えではなく、独自色を出そうという理念でしょ
うか。非常に興味深いです。義兄さん、久しぶりに酒飲みながら
またいろいろ教えて欲しいですよ。
これが骨子です。
・・・
・・・・・
ふーん
と思ったそこのあなた、私もシティも大真面目です
よ。
記事中に言及がありましたが、最近、携帯電話機
器市場へ参入を発表した米アップルコンピュータは
その社名を正式に、『アップル』と変えています。わ
ずかな違いではありますが、その意味は大きいは
ずです。
他にもアメリカの巨大企業は最近、名称を短くして
シンプルなブランドにする例が多いです。
企業の名称やブランドは、企業自身の思い入れと
消費者の利便を考えたものでなくてはなりませんよ
ね?
その点、シティグループがシティになることと、アップ
ルコンピュータがアップルになることは、消費者の利
便を損ねる(混乱を招かない)ことなく、それでいて既
に十分に浸透しているブランドをシンプル化、強化す
る案として十分に意義のあることだと思います。
この記事を読んで真っ先に思ったのは日本を代表す
る金融機関です。情けないにもほどがあります。
三菱東京UFJ銀行
UFJと東京三菱が統合してできたメガバンク、ここ
までやれば立派と言えるほど、
顧客視点ゼロのネーミングセンス
です。シティの爪の垢でも煎じて飲んで欲しいですね。
完全に内向き100%のネーミングかと想像できます。
まあ、ある意味顧客は東京三菱UFJ銀行だろうが、
三菱東京UFJ銀行だろうが、三菱銀行だろうがな
んでもいいわけです。そこを逆手にとったやり方で
あればなかなかやるものですが、、、
おそらく、東京銀行出身の方への配慮をしつつ(も
しくは英語名称のこともあって『東京』を残したのか
も知れません)、当時の状況を考えれば誰の目に
も実質的に救済合併だったにもかかわらず、『取り
込む』色を出さない & 住友とのUFJ取り合いバトル
もあってUFJに強気に出れなかった東京三菱サイ
ドの甘い姿勢のせいで、海外で知名度ゼロでも、
UFJの名前を加えざるを得なかったことは想像に
難くありません。
日本の銀行の中で抜きん出て海外業務を強みとし
ている銀行が、UFJという意味不明なアルファベット
をブランド名称に加えたことは理解に苦しみます。
ちなみに、持ち株会社の名称は三菱UFJフィナンシ
ャルグループですよね。ここでは『東京』はどこかへ
行ってしまいました。
なお、三菱UFJフィナンシャルグループのロゴは、私が
住んでいるアメリカのある大手ディスカウントストア(安
売り店)のロゴに酷似してします。
安売り店と同じロゴではね、、
もっと言いますと、三菱東京UFJ銀行の英語名は、
The Bank of Tokyo-Mitsubishi UFJ,Ltd.
です。ここは従来の『東京三菱』の順序のままで、それ
にUFJが加えられています。
何かで読んだことがありますが、旧東京三菱銀行は、
海外では名称の頭文字をとった、
BTM (Bank of Tokyo Mitsubishi)
として既に名前が通っているので、合併後の日本語名
称と同じ順序にしてしまうと、BMTとなってしまうから、
昔のまま使っているそうです。
もう私もわけわからん、、、、、
それにしても中途半端にもほどがある!
日本を代表する金融機関がブランド戦略のかけら
もないという事実は残念です。とても残念です。
ちなみに、このような内向きの体質はもうひとつの
メガバンク、三井住友の国内名称と英語名称の違
いにも表れているような気がします。
日本語の名称では、『三井』が先に来ていますが、
英語では、『住友』が先なのです。
いやですねぇ、こういうの。格別な意味があるかは
不明ですが、
日本語では三井さんが前で、英語では住友さんが先
とでも話し合ったのかと思わせる名称。
こんな状況では、いつまでたっても内向きな日本の
金融機関は、欧米の強大な銀行に伍することはでき
ないのかな、、、と感じてしまいます。
追記;
今思えばみずほはよくやりました。英断。日本的意味
も込め、シンプル。
今日の激写;
なし