水曜日, 8月 15, 2007

水に流れたミネソタトリップ

先週、ミネソタに野暮用で行く用事があったのですが、
豪雨で空港に辿り着くことができず、文字通り水に流
れてしまいました。

筆者が家を出たのは朝6時半前でしたが、後の報道
では、雨のピークは朝5時からの2時間だったそうです。

うーん、ツイてない。しかし、なかなかできない経験で、
それはそれで終わってみればちょっとしたイベントだ
ったなと思います。

豪雨という言葉では足りないくらいのひどいものでし
た。ブルックリン地区では竜巻も発生、ひどい被害です。

筆者のアパート前の道路はくるぶしまでつかるほどの
水があふれていて、タクシーを拾うまでにすでにグショ
濡れ・・・

かろうじて乗り込んでJFKに向かったはよかったので
すが、途中で大渋滞。まぁ雨だからなぁと思っていたら
ドライバーが、、、




洪水で道が封鎖されてるぞ




橋が崩落するやら、街のど真ん中で水道管が破裂
するのに続いてなんたるインフラの弱さ・・

豪雨とはいえ、あっけないのがこのNYのインフラ。

封鎖されているのでやむを得ず迂回したのですが、
すっかり車は立ち往生。フライト時間は迫ってきます。

さらにもう少し進んだら、別の道も封鎖ということが
判明しました。

この時点で時間は40分経過。普段、この時間帯な
らJFKまでは30分あれば着きます。

ドライバーが仲間と連絡を取り合い、筆者に教えて
くれたことは・・・






JFKの周りは洪水状態で車で入れない




これだよ・・覚悟していましたよ・・・土地も低い場所だし・・

どのルートで行ってもJFKには車では無理となりました。

ドライバー、サファリラリーよろしく泥と芝生でぐちゃぐち
ゃとなった路肩をグオーンと突っ切りにかかります。

おいおい安全な場所通ってくれよと言っても、


こうなりゃ安全な場所なんてねえ!!


と切り返す始末。でもこのドライバー、とても親切な方
でした。いろいろ頑張ってくれて、気分もよかったです。

たばこでもどうだ、と勧めてくれましたが筆者は吸わず、
彼だけ許可を私に取ってから吸っていました。

クイーンズ地区に出たら、人がぞろぞろ歩いているの
で、もはや・・と思いましたが、なんと地下鉄も止まって
いました。

後に知りましたが、NYの地下鉄は全線が止まっていた
そうです、この時間には。雨でこれだけの路線に影響が
あったのは史上初だそうです。

史上最悪のダメージの時にトリップ・・・忘れられない
経験です。

結局、地下鉄もないので、市民は徒歩かバス、タクシー
をつかまえて出社。

筆者はそのままミネソタ行きをあきらめて、同じタクシー
に別の人もシェアしてあげてマンハッタンまで戻りました。

マンハッタンに入っても、地下鉄は不通なので、パニック
的な混雑のバス、徒歩で出勤する人など、混乱が一目で
分かりました。

職場に着いたのは朝8時半・・・



いったいこの朝はなんだったのだろうか



と、ほとんど人が来ていないオフィスでお茶を啜りながら
振り返る筆者。

雨はその後すぐに止んですっかり晴天に戻り、飛行機
のみが遅れて飛んだこの日、JFKから午前に発った多
くのフライトが乗客を乗せずに燃料を無駄遣いしたこと
でしょう。

フライトはキャンセルにはならないのです、お客がいな
くても。なぜなら、次の目的地に飛行機を飛ばすことが
大切だからです。次の目的地からまたその次の場所に
飛ばさなくてはいけないからです。つまり、使いまわす
のですね。

なお、事情が事情だからか、フライト料金は戻ってきまし
た!現金ではなくポイントですがね。しかし、ミネソタ行きは
リスケジュールされることなく、幻と消えました。


今日の激写;
被害の当事者となったある朝(写真はNYポストより)